加満田は小林先生ゆかりの宿として、しばしば雑誌やテレビでお取り上げいただいております。
しかし、私がこちらに参ります前に既にお亡くなりになられていらっしゃいますので、もちろんお目にかかる事は出来ませんでした。
林芙美子、獅子文六、檀一雄、水上勉など多くの先生方にご利用いただいておりましたが、今、お客様でお越しくださるのは小林先生のファンの方がほとんどです。
多くの作家、評論家が時代に埋もれて行く中で、小林先生はどうして輝きを増していらっしゃるのでしょう。
あるお客様は「小林秀雄のことなら何でも聞いてよ。」とおっしゃいました。
また、あるお客様は先生の命日だからこれからお墓参りに行きますとおっしゃって、ご出発なさいました。
私には遠い方ですが、加満田には先生の香がまだするそうです。
晩年ご利用いただいておりました「どうだん」という部屋は今でも客室として使用しております。
2~3名様用、10畳タイプのお部屋ですので、ご宿泊をご希望の方はお電話にてお申し付け下さい。
小林先生が加満田をご贔屓下さるようになった経緯は芸術新潮の白洲明子様(先生のご長女)と池田雅延様(新潮社の編集者で当館にも度々お腰下さっています)の対談の中でふれられています。
是非、書店にてお手に取ってご覧になって下さい。
きっと、”小林秀雄"を知らない方も先生の魅力に引き込まれると思います。